日本人には余り知られていないポロの世界 vol. 3 『ポロ馬の馬装』

今回は、日本ではほぼ見ることの出来ないポロ馬の馬装について紹介したい。




ポロ競技馬の馬装

私が初めてポロ馬の馬装を見たのは、レッスンで訪れたタイのパタヤにあるタイポロクラブ。
左の馬の写真はその時に実際に撮ったものだが、私の頭の中はこうなった

タイポロ: https://www.thai-polo-club.com/

斜め横から見たポロ馬の馬装はこれ

沢山の紐が絡み合うようで、これを毎度準備するグルームは大変そうに思うが、手慣れているグルームはちゃちゃっと知らぬ間に何頭もの馬装を完了させてしまう。

他馬術との馬装の違い

次に、ポロの馬装と他馬術との違いを簡単に説明したい。

【 馬装の説明 】

馬具名他の馬術競技の馬具との比較
頭絡ほぼ同様
ハミポロでは「Gag (ギャグ)」と呼ばれるリング状のハミが使われることも多い。
※ハミは馬によって適切なものを選択。
Running reins (手綱)Double reins (二重手綱)と似ているが、ギャクの場合にはプレッシャーが耳の後ろにかかり、頭を上げさせる効果がある。
Martingale (マルタン)種類は違うものの期待する効果は同様で、馬の頭の可動域を制限する他、鞍が後ろにズレることも抑制する。
ポロの場合は膝当てがないのが特徴。
腹帯とOver-girth (腹帯固定紐)鞍のズレ防止で腹帯の上に更に紐で固定する。
尻尾マレットが絡まないように三つ編みして束ねる。
バンデージとブーツボール等が当たっても怪我しないようバンデージ+ブーツをする。
また、試合中に脱げたりほどけてしまわないようにテープでしっかり固定する。

その他、この写真が分かり易いが、ポロでは鐙を深く履く。私自身、これに慣れるのに時間がかかったが、この履き方をしておかないと、相手チームにライドオフされた時等に鐙が外れてしまう。

ポロの基本とルールの記事はこちら

ハミの選択

前回の記事で、ポロ競技を行う上で、選手にとってはマレットのバランスや重さが重要なことを記載したが、馬具で重要なのはハミの選択だろう。これはどの馬術でも一緒だが、数え切れない程の種類のハミがあり、人馬にとってどのハミがベストパフォーマンスを出せるかは、試してみないと分からない。厩舎にはごみ袋サイズいっぱいのハミがあり、アルゼンチンやイギリスから輸入している。

これらのハミは試合用で、所謂”Playing Pony”と呼ばれる試合に出られる状態のポロ馬に使う。従い、馬を作る段階でのトレーニング等では、水勒ハミや枝ハミ等の一般的なハミを使う。

【 イギリスから届いたギャグ 】

【 アルゼンチンのショップから送ってもらったハミの候補 (一部) 】

最後に…

私がポロの試合中に撮影した、とっても可愛くてかっこいいポロ馬の写真を幾つか載せておきます!

最後まで読んで頂き有難うございました🙏

当該ブログで使用している写真は投稿者自身が撮影したものであり、特にSONYのカメラで撮影した写真には著作権表記(署名)を付けています。転用される場合には、署名を消さないことと引用元のご記載のご協力をお願いします。



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