私の馬を預けている厩舎では馬達が少しでも快適に過ごせるように積極的に植林をしているが、そこでインド人の厩舎オーナーさんから教えて頂いたのが、植物生態学者の宮脇昭さんという日本人の存在。ジャイプールからグルガオンの帰路の国道沿いでも”Miyawaki Forest”と書かれた看板を見た。どうやらインド各地では宮脇メソッドを活用した都市森林が多く見られるよう。今回はこれについて紹介したい。
宮脇メソッドとは?
宮脇昭先生は日本を代表する植物生態学者で、長年研修されていたのは、「その土地本来の森」を取り戻すこと。人工林を作っても、本来その土地に育つ木とは限らないため、その土地本来の在来種だけを植え、多様な樹木が共存する自然に近い森をつくる方法を確立した。これが、現在世界中で知られる「宮脇メソッド」だ。
宮脇メソッドでは、
- その土地にもともと生育する在来種を選ぶ
- さまざまな種類の木を混ぜて植える
- 1㎡あたり3~5本という高い密度で植える
- 数年間だけ管理し、その後は自然の力に任せる
という方法をとる。
インドでは急速な都市化によって、緑地の減少、大気汚染、ヒートアイランド現象等が大きな課題となっている。宮脇メソッドは、狭い土地でも実施でき、比較的短期間で緑豊かな空間をつくれるため注目された。
インドで宮脇メソッドが広まったきっかけは?
インドで宮脇メソッドが広く知られるようになったきっかけの一つは、当時、トヨタ・キルロスカ・モーターのバンガロール工場でエンジニアとして働いていたShubhendu Sharma(シュベンドゥ・シャルマ) 氏と言われている。
2008年、工場で行われた宮脇博士の講演と植樹プロジェクトに参加したシュベンドゥ氏は、その考え方に深く感銘を受け、その後、自ら宮脇博士の指導のもとで植樹を学び、自宅で実証実験を重ねた末、2011年に森林再生を専門とする「Afforestt」を設立する。
ミヤワキフォレストは、デリー、グルガオン、ノイダ、ムンバイ、バンガロール、チェンナイ、ハイデラバードなど、多くのインドの都市で見ることが出来る。近年では都市公園や学校、企業の敷地、さらには高速道路沿いなどにも整備が進められており、その数は年々増えているよう。自宅の近くにあるかはGoogle Mapで調べて見て欲しい。意外と身近な場所に、小さな森が見つかるかもしれない。
最後に..
このように日本人が海外で高く評価されていることは、日本人として誇らしい気持ちになる。ジャイプールからの帰路で見つけた”Miyawaki Forest”の看板も、今まで気づくことなく通り過ぎていただろう。でも、その名前の背景を知ることで、インドの街並みが少し違って見えるようになった。これからインドで”Miyawaki Forest”という看板を見かけたら、ぜひ少し足を止めて、その小さな森を探検してもらいたい。
最後まで読んで頂き有難うございました🙏


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