インド移住という選択、駐在員を捨てて現地採用になって思うこと

本来、このお題はブログの最初に書くべきことだったかもしれないが、今回は、インド移住の選択をした理由と、駐在員を捨てて現地採用になって思うことを書きたい。私がインドに移住する決断をすることになった経緯は、自己紹介の”About”にも書いてあるので見て欲しい。






① インド移住という選択肢

私がインド移住を決断した理由としては、以下の3つのバランス。

  1. 英語が通じること
  2. 今までのキャリアから逸脱しない仕事があったこと
  3. 馬の維持費を抑えてポロが出来ること

まず、①の英語が通じることについては、新しい国で新しい言語を学ぶことは体力が要る。かつ、英語が通じない国でその国の言語が出来ない状態での就職は、仕事でも生活でもハードルが高くなる。

スリランカ駐在時代、バンガロールに頻繁に馬術合宿に通っていたため、インドの生活環境や雰囲気等を掴んでいたものの、実際にインドに来てみて、私がいる北インドではワーカーレベルの人たちは英語を話さない人が殆どなのは知らず、ここは調査不足だった。

次に②の点について、私自身の『経営企画』という経歴は、海外だとグローバル本社やリージョナル本社という場所でないと見つけるのが難しく、インドで見つけるのは大変だった。仮に現地法人で経営企画部門があったとしても、本社からの出向で対応する会社が殆どのため、インドに移住したいと思っていてもなかなか見つからなかった。そんな時、今の会社の前々社長が、彼の右腕として仕事を手伝ってくれる人を探していた。業務内容的には新卒で入った会社の業務に似ていて、またキャリアを戻すのか…という感覚はあったが、第一の目的はポロのため、オファーを受けることにした。

③点目、馬の維持費を抑えてポロが出来ることは、『スポーツ選手×馬を持つ』という私の夢を叶える上で一番大事なこと。ポロが出来る国はいろいろあるものの、最低4頭の馬が居ないと公式試合に出られないお金のかかるスポーツであることを考えると、国の物価水準は非常に大切なポイントだった。

因みに、私が前職で駐在員になったのは、大企業でM&Aを担当していて、最後に担当した買収案件が完了した後にそのまま赴任になった。当時、1000人規模の会社に1人で乗り込んだ。自社の子会社ではなく買収先。みんなが私を敵だと思っている空気を感じた中での業務だった。そんな中で更に赤字会社をひたすら売却するという嫌な業務。多忙で赴任前は殆ど寝ておらず、赴任しても病気がちの身体で体調を崩すことも多かった。そんな時、ふとアパートの高層階からスリランカの夜景と海を眺めていた時、『私は何を得たかったのだろう』と疑問に思い、出向先の会社からはいくらでも居てくれていいと言われていたものの、約4年経った時、自ら駐在員としての立場に終止符を打つことにした。

② 駐在員を捨てて現地採用になって思うこと

私の場合、明確なインドで達成したい目的があるため今まで元気にやってきているが、この現地の日系企業での現地採用という立場は中途半端だと感じている。給与はローカル水準なものの、求められることは駐在員/日本人と同様で、理不尽と感じることもない訳ではない。日本人であるが故に、本社からもいろんな仕事が落ちてくる。現地採用は会社や日本人駐在員にとっての日本語が書けて話せる『便利屋』になっているという現地採用の声も聞く。

とある経営者が、低い給与で従業員を雇うことは罪だとSNSで明言していた。インドの現地採用がローカルとは別に負担してもらっているのは、ドライバー付き通勤車(専属か共有)と年1回程度の一時帰国の航空券だけであろう。これは無くても困らない。ビザやFRROのフォローもあるが、オンラインで申請できて大した工数もかからない。一方、駐在員は駐在手当、ハードシップ手当、高級社宅、通勤車、赴任・帰任支度費、年数回の買い出し休暇、一時帰国休暇、家族の教育費、物資手配費用などなどの各種手当がある。ホワイトカラーのインド人の給与水準からすると、今は現地採用の日本人の給与は決して高くない。従い、もう少し現地採用の扱いが豊かになると、現地採用と会社との関係がWIN-WINになるのではないかと感じている。

従い、明確な目的がない上で現地採用になることはお勧めしないが、現地採用になって安心しているものは、本社のお偉いさんのアテンドや日本人との食事に誘われなくなったこと。私にとっては、この時間が無くなったことが、ポロ以外での大きなメリットになっている。駐在員時代は、赴任後数年は日本人は私1人しか居なかったこともあり、何かと土日も空港へのお迎えや観光のアテンドや食事などで潰れてしまうことが多々あった。今の生活はここにも書いているが、このスケジュールを駐在員時代にこなすのは無理だったであろう。現地採用は何かに縛られることはなくとても『自由』に感じている。

最後に…

私を採用してくれた6年前の当時の社長は、『インドに来てくれる人なんていない。それでもインドに来てくれる人は大切にしたい』ということで、現地採用も手厚いフォローをしてくれていた。彼には今でも感謝している。

最後まで読んで頂き有難うございました🙏





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