インド赴任者への追い打ち!? 会社支給SIMカードのKYC義務化による影響について(時事ネタ)

昨日に続き時事ネタ2連発となるが、今回は、インド赴任者や移住者にも影響するであろう会社支給のSIMカードのKYC義務化による影響を簡単に書きたい。






SIMカードのKYC義務化

本日取り上げたいのは、インド通信省が2023年12月1日付けで施行した新しいSIMカード発行の際のKYC (Know Your Customer) の義務化だ。このKYC義務化は、COCP顧客、つまり”Company Owned, Company Paid“の、会社がSIMを購入して支払っている場合に適用されるものだ。どうやら、個人でSIMを購入する場合には既にこのKYCは導入されていたようだが、今回は会社にも適用されるというもの。

SIMカードの1個人での多量保有を制限し、オンラインでの金融詐欺と戦うための政府による施策のようだが、本規制は、新しいSIMの発行や交換・再発行に適用される。KYCを完了させる方法は、オンラインのリンクで行うか、近くのネットワークプロバイダのショップやディーラー経由で手続きを行う。

KYC義務化が日本人に与える影響

このKYCで一番の鍵となるのが、『アダールカード』での認証だ。アダールカードの詳細は割愛するが (参考記事はこれ) 、生体認証付きのマイナンバーのようなものだ。現地採用社員であれば基本的にアダールカードを取っているであろうため問題にはならないが、出向者はアダールカードを持っていない人も多いのではないであろうか。外国人でも取ることは出来るが、182日以上滞在していることが大前提となるよう。

従い、インドでのSIMカードは会社名義で購入して会社が支給している会社も多いのではないかと推察するが、今後はこれが不可ということになる。新しい出向者に到着日からインドのSIMカードを支給している場合、これが出来なくなるということでもある。

最後に…

年々、インド現地のSIMカードの購入が難しくなっていることは聞いていたが、仮に現在デリーの空港カウンターでもSIMを購入するのにアダールが必要になっているようであれば (情報求む!)、①赴任直後はローミングで対応する、②インドで使えるSIMをインド国外で購入しておく、③アダールを持っている現地の協力者に入手してもらう…等という選択肢が検討できる。Airtelの営業マンいわく、アダールがあれば、Airtelは1人当たり5つまでSIMが入手可能だそうだ。もしかしたら今後は、既にSIMを持っている離任予定者がいれば、新規赴任者のために料金を払い続けて取っておくという選択も必要になるのかもしれない。

インドでは、不正防止で携帯番号に届くOne Time Password (OTP) での本人確認の形式が取られているのが一般的で、携帯電話がないと何かと困る。SIMカードの入手が困難になると、日々の生活にも影響が出てきそうだ。

外国人としての別の手続き
私は個人でAirtelとVodafoneのSIMを持っている。Airtelは2018年3月のインド移住直後にパスポート認証で入手したものだが、Airtelの場合、外国人は年に1回更新後のビザを提出しないとSIMを無効にされてしまうため、毎年ビザ更新後にショップに提出している。Vodafoneはインド移住後1年程した後にアダール認証で入手したもので、Airtelのような外国人向けのポリシーがないのか、或いはインド人の友人と一緒にショップに行って手続きしたためか、私の名前からしてもインド人と思われたのか、特に何も要求されない。

最後まで読んで頂き有難うございました🙏



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