残忍な愛犬の死 ~ 犯人の話 ~ 最終話

Ringoを襲ったのは一体誰だったのか…ハイエナ説もあるが、犯人はヒョウだったと結論付けてもいいかもしれない。今回は、犯人であっただろうヒョウについて書きたい。






犯人の足跡

誰もRingoが襲われた所を見ていないため、実際にヒョウだったのかは分からない。しかし、Ringoが襲われてから頻繁に、厩舎エリアで何かの大きな足跡が多く見つかった。大型犬かとも思うような足跡。そんな矢先、Ringoが遺体で発見されて暫く経った2024年5月の月末、隣の厩舎のインド犬が襲われた。深夜の2時、暑くてグルームが起きていたこともあり、石を投げて追い払ったおかげでインド犬は助かったが、顔や首にかけて数か所の深い傷を負った。犯人はヒョウだと見られており、石を投げた時にジャンプして壁を乗り越えて行った場所があり、翌日撮った足跡の写真がこれ↓↓

手の平より少し小さく、12cm x 10cm の大きさの足跡だった。獣医さんにこれを見せた所、猫科の動物はここまで爪がはっきり見えないため、ハイエナではないかと言っていた。グルームは、インド犬を襲っていた所に石を投げたため、逃げるためにジャンプしたが故に爪が出ていたのではないかとの説明で、あればヒョウだったと言っている。そして、この日からパタリとヒョウが厩舎に姿を現すことはなくなったが、同時期に厩舎周りの農村では牛がヒョウに殺されたり、ヒョウが壁を歩いている姿がビデオに収められたりした。

Ringoを襲った犯人をどう恨めばいいのか。人間だったら犯人を殺したいと思うほど憎んでいたと思う。しかし相手は動物。インドではヒョウのターゲットは犬だと言われているが、本当にそうなのか…いろんなことが頭を巡ってヒョウを調べるようになった。ヒョウの習性はNetflixの”Living with Leopard”というドキュメンタリーが凄く分かり易かった。これを見ると逆にヒョウのファンにもなってしまう程に良いドキュメンタリーだった。ヒョウは同じ肉食動物の敵に知られて横取りされないようにまずは獲物の口を塞ぐそうだ。Ringoの口の片方がへちゃけていたのもこのせいかもしれない。

最後に…

ハリアナ州でヒョウ、ハイエナ、ジャッカル等の野生動物が主に生息しているのは、Bhiwani、Gurgaon、Faridabadに続くAravali Mountain Range。2012年以降、直近では生息数調査は行われていないようであるが、グルガオンだけでヒョウは40~45頭生息しており、ハリアナ全体では130~150頭ほどいるのではないかとForest Departmentの担当者が言われている。インド生活7年目。同じ場所にずっと住んでいるがこんな経験は初めてだった。ヒョウの活動範囲は1頭当たり150平方kmと言われ、農村がどんどん無くなっていることがヒョウが都市部まで降りてきている原因かもしれない。この地域は私が来た7年前とガラリと様子が変わってしまっている。

最後まで読んで頂き有難うございました🙏



よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする