インドに来て6年目。勿論、挫折しそうになったことは何度もある。でも、そこで脳裏に浮かんでいたのは、退職金もらうまでは我慢…というもの。
今回はインドでの退職金制度についてシェアしたい。
① インドの退職金制度
インドの退職金制度は、”The Payment of Gratuity Act, 1972”で定められており、従業員が10名以上の事業所で勤務していると、5年勤続後に受給資格が発生する。5年未満で辞めてしまうと受給資格を失う。退職金が受け取れるのは退職時で、自主退社や解雇等、退職の理由は問われない。
おそらく日本語での他の法律やコンサルサイトには明記していないだろうが、受給資格の5年は厳密には4年と240日 (= 8ヶ月)。
② 退職金計算方法
退職金は、最後に受け取った給与額のBasic Salary (基本給) と Dearness Allowance (物価調整手当) が計算の基礎となる。政府関係者以外の給与明細で Dearness Allowanceが入っている会社は見たことがないため、一般企業に勤務する従業員の退職金は、基本的にはBasic Salaryのみが計算の基礎となると考えて良い。
退職金計算方法:
退職金 = 最後に受け取ったBasic Salary × 15 ÷ 26 x 勤続年数
※5年を過ぎた後の勤続年数は、6ヶ月以上12ヶ月未満で1年とカウント
退職金の計算例:
- 基本給: INR 50,000/月
- 勤続年数: 6年5ヶ月 (= 6年)
- 退職金: INR 50,000 x 15 ÷ 26 x 6 = INR 173,076(2023年8月現在のレートで約30万円)
最後に…
今回シェアしたのは法律で定められた最低限の退職金制度であり、手厚い福利厚生制度を持っている企業では、この退職金制度の計算基礎を基本給ではなく『総支給額』としている会社もある。
インドの現地採用は3年未満で辞めてしまう人が多いと感じるが、4年8ヶ月頑張れば退職金がもらえる。もう少しインドで踏ん張ってみるのもありかもしれない。
最後まで読んで頂き有難うございました🙏
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