2024年12月25日、スズキの元会長鈴木修氏が亡くなったという訃報があったが、インド政府はRepublic Dayにあたる本日2025年1月26日、卓越した貢献をたたえる国家勲章”Padma Vibhushan”を故鈴木修氏に授与すると発表した。今回はこの話題について簡単に取り上げたい。
Padma Vibhushanとは
スズキ元会長、故鈴木修氏がインド政府から授与された国家勲章は、Padma Vibhushan (パドマ・ビブシャン) というもので、インドで民間人に与えられる勲章としては二番目に位の高いものになる。Padma Awardは、Padma Vibhushan、Padma Bhushan、Padma Shriの3つのカテゴリーがあるが、 Padma VibhushanはPadma Awardの中でも一番高い位の賞になっており、毎年インドのRepublic Dayに発表される。今年のPadma Vibhushanは鈴木氏に加え、最高裁元判事やクリケット選手達7名に与えられた。1954年に設立されたこの勲章は、これまで合計343名に授与され、鈴木氏はその内の1名に名を連ねたこととなった。
因みに、民間人に与えられる賞の最高峰は、インドの意味を含んだ『Bharat Ratna バーラト・ラトナ (= Jewel of India) 』で、最高レベルの優れたサービスやパフォーマンスを讃えて授与される。1954 年の規則では、芸術、文学、科学、公共サービスに限定されていたが、この規制は 2011 年に改訂され、人間の活動のあらゆる領域が対象になっている。これまでの受賞者は53名のようだ。
これらの事実を勘案すると、Padma Vibhushanが鈴木氏に与えられたということは、マルチスズキの功績がインド経済や国を動かしたと言っても過言ではないだろう。

マルチスズキのインドでの活躍
マルチスズキのインドでの活躍は言及するまでもないが、スズキは、インドがまだ閉鎖的でライセンス管理された経済だった1981年に、インド政府と提携してMaruti Udyog Ltdを設立した。UdyogとはIndustryを意味するが、マルチはデリーとハリアナ州の州堺にあるグルガオンのUdyog Viharに工場を建設して、インドで自動車シェアNo.1を誇る自動車会社に成長させた。昨年の自動車シェアは40%、2位のHyundaiは14%とマルチスズキの圧倒的な勝利となっている。インドで5ドアジムニーを3ヶ月前に購入した身としても、『インドで車買うならスズキでしょ!』というイメージが染み付いており、サービスセンターが至る所にあるのは時間節約になり有り難い。
最後に..
ポロ選手の身としては、インド人アスリートに贈られるArjuna Award (アルジュナ賞) の方が身近で、インド人ポロ選手たちも過去に何人かこの賞を授与されている。外国人である私にとってはこの賞は無理であるが、私の愛馬達の1頭がいつか”India Book of Records”に名を刻んでくれたらと思っている。
最後まで読んで頂き有難うございました🙏
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