ここの記事で1月半ばのMakar Sankrantiは春の訪れをお祝いするお祭りであることを書いたが (リンク)、北インドの朝晩はまだ寒く、濃霧となる日も多い。しかし、日中はぽかぽか陽気。数日前には雨も降った。こうゆう天気になると大量発生する『ダニ』! 動物を飼っている身としては毎日ダニとの戦いが始まるということだが、これは人間も一応は気をつけた方が良い生物。今回は、インドでのダニの発生と人間に与えうる影響について書きたい。
インドのダニ
犬に取り付くダニというのは、ここの記事 (リンク) にも少し記載したが、そもそも日本でダニを見る機会があるであろうか? 私は少なくともなかった。むしろダニとは目に見えないものとまで思っていた愚か者笑。しかし、インドでは犬にも馬にも取り付く厄介もの。毎日動物の身体に付いていないかチェックは怠らない。
冬の時期は心配の必要はないが、だんだんと暖かくなってきて、数日前から犬の身体や耳を見ていたらダニが付いているようになった。一昨日は犬の身体から10匹も見つかった。特にまだ犬には冬毛が生えているためなかなか見つけにくい。このダニというものはうにょうにょしていて、いつ見ても気持ち悪い。特に吸血して身体が大きくなっていると、触った感じが気色悪い。この膨れた身体も簡単に潰れそうで潰れない。
ここで問題、この写真↓ の馬の顔のどこかにダニがいる。それが分かったあなたはダニエキスパートだ。
ダニが人間に与える影響
このダニは、人間には確率は低いであろうが、噛まれることはある。私自身、実際にダニに噛まれたことがある。厩舎から家に帰ってきた後、靴下を脱いだら黒い点が足首にあり、「あれ?かさぶたかな?」と思ってみたらダニだった。
Googleで『インド ダニ』と検索してみて欲しい。一番トップに出てくるのが在インド日本国大使館の『インドではこんな病気に注意しましょう』という注意喚起の情報。冒頭から、『インドは感染症の宝庫です』と書かれているのが何とも面白い。この注意喚起の中で『昆虫から(が)感染する病気』として取り上げられているのは、①デング熱、②マラリア、③日本脳炎、④疥癬、⑤リーシュマニア症、⑥ペスト。ダニに関連するのは、この④の疥癬である。
掲載されている疥癬の説明がこれ↓↓ 結論としては、人間には大した影響はないものの、噛まれた箇所に炎症が出来る。
イヌ、ネコから移る動物疥癬の他に、夏にはヒト疥癬が発生します。ヒト疥癬はヒゼンダニと呼ばれるダニが皮膚に侵入して起きる病気です。夏場に山小屋や値段のお徳な宿などで不潔なベットやシーツで眠る時はそれなりの覚悟を決めてから眠りましょう。疥癬に感染しても命には別状はありません。疥癬に感染すると大事なところ(陰部、鼠径部)、腋の下(腋窩)、お腹や手足の柔らかい部分に一見虫刺され様の皮疹ができます。良く見ると中央が赤黒く隆起し、その廻りが赤く盛り上り、ところどころ皮がむけたような(鱗屑)、例えて言うなら麓に火山灰が舞い降りた富士山のようにも見えます(直径が5~30㎜)。疥癬トンネルと言われるヒゼンダニの産卵場となる30 ~40mmの線状の隆起が手の指の間や腕の内側に見られます。夜も眠れないような痒みが疥癬の特徴です。心当たりがあれば、現地の医療機関を受診してください。特効薬で治療可能です。
在インド日本国大使館
最後に…
普段、都心でアパートで暮らしている方々には『何のこっちゃ!?』という記事であろう。しかし、3月半ばには夏に入り、更に雨が降り出すとダニは大量発生する。天気が良くてサッカーグラウンドやゴルフ場の芝生で寝そべったり裸足になる時には気をつけた方が良いであろう。
因みに、私にとっては悪夢であるが、ダニ熱のせいで4ヶ月であった愛犬を亡くしている。行き場の無かった子犬であったが故、思い入れが強かった分ショックが大きかった。かつ、私がスリランカに行っている間の出来事だった。もうすぐ1年になるため、これについてはまた改めて書きたい。
最後まで読んで頂き有難うございました🙏
コメント